【映画】海がきこえる
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【映画】海がきこえる
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プラトニックで端的と思われる描写しかないが、節々に互いの心が交錯するプロットがあり、心惹かれている過程を鑑賞者の想像にも委ねている構成が秀逸だ。
映像で二人の幸せな様子までを確認したいと思う人には物足りないかもしれないが、鑑賞者の人生経験における最良の恋のシチュエーションを増幅させ回想させ物語と重ね合わせる仕掛けになっているので、切ない経験をした人ほど豊かな想像ができるかもしれない。
氷室冴子の原作小説においても、この映画のラストの続編でもしばらく二人の距離があり、お預け感を喰らう。しかし、物語上でこの二人の距離感に留める事こそ絶妙な采配であり、いつまでも色褪せない青春恋愛映画として、爽やかで清々しい世界感へ昇華させる事に成功している。不動のファンがつくのも頷けるジブリ若手の傑作。
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