【教養本】座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」
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【教養本】座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」
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上から無理難題を押し付けられ、下から不平の文句や愚痴を言われる、中間管理職向けの指南書。
リーダーは、自分を律し、自分の問題点や指摘を行ってくる部下に耳を傾け、権力に溺れず節制して清く正しく自己改善を継続する。これが本書に書かれている様々な指南においても一貫して根底に流れている内容だ。
末端部下の時は、上司の不条理理不尽な無理難題も文句を言わず従う、というような現実とくらべ、これまた役職にありついても、いいように言いくるめられてしまっている感を感じてしまう。
手に取る読者が、民間庶民からのたたき上げのリーダーが多いという理由から、ターゲットがビジネス現場における中間管理職向けのリーダー指南となっているのであろう。
しかし、真の帝王こと上級国民は、自分らの思い通りに富を貪ることに不平を言う末端からの盾というか苦情受付役のクッションとして、自分らの下に中間管理職のリーダー層を作っているのではないかと、勘ぐってしまう。世の中は、頭のいいやつ権力のあるやつの都合のいいように作られているのが現実。こういった内容にも少しは触れていたりすると期待してしまったが、それはない。
やはり、道徳的に世代を超えて語り継がれる指南書に、そういったダークな不都合は書かれているわけなく、教科書的な行儀正しい正攻法にとどまっているのが、現実的だと納得した。
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